「入会への長い道のり2001年春、そして未来へ」



2001年春、大津市主催の"パソコン市民講座"というのが実施された。
「パソコンが欲しい!」という私に、普段、職場や学校で使ってる私の家族は「そんなもん何するねん、いらんやろ」と取り合ってくれず、そのまま1年が過ぎた。
連休に子供が下宿から帰ってきたら、ついて来てもらって買おうと思っていたのに、帰ってこなかった。

 するとある日、"夏に出るパソコンは値上がりする"という新聞記事を目にした。で、その日のうちにスーパーに行って即買いした。今思い返しても、なぜ電気屋さんではなくスーパーだったかも思い出せない。とにかく、"値上がり"という文字に、思い切り背中を蹴られた私は、スーパーからパソコンの箱と共に帰宅した。

 結局、頼りの家族はアテにならず、パソコンの設置は勿論のこと、設定やプロバイダーの手配などを自分ひとりですることになった。周りに教えてくれる人が誰も居なかったのだ。説明書を読んだり、メーカーのサポートに電話をかけて聞いたりと、一つ一つが試行錯誤の毎日。ネットの掲示板も、悪戦苦闘する私の良き先生となってくれた。

 そんなこんなで一年が過ぎ、ようやくパソコンともお友達になれた頃、デジカメが欲しいと思うようになった。「遠くにいる鳥や雪をかぶる山並みを撮れるカメラが欲しい」と言うと、ネットの先輩は「そんなカメラあるわけない」と一蹴された。

 ところが、"これなら!"と思えるカメラを見つけた。それが、FZ1との出会い。光学12倍ズームで手振れ補正あり。200万画素という解像度は、今では携帯電話についているカメラにさえ及ばないけれど、当時としては普通だったし、何より、12倍ズームを通して見る景色は、まるで別世界だった。大きなレンズを奢って、一眼レフライクなデザインも、撮影心を煽った。そして、FZ1というキーワードでネット検索していたら、今は無いinfoseekの掲示板で「やっぱり鳥を撮ってしまいますよね。」と言う会話を見つけた。

 そこから、カメラ好きが集まる画像掲示板の影響を受けてカメラにどんどんはまっていき、デジカメもパソコンも、何度か買い換える羽目になった。だんだん「野鳥撮影と言うのはとんでもなく高くつく、時間もかかる」と言うことに気が付き、また、撮影マナーの問題とかで被写体を変えていく人も居た中で、私は、どんどん野鳥の世界にはまって行った。腕もセンスも一向に上がらなかったけれど、レンズの向こう側に居る鳥に惹かれ撮り続けているうちに、私の中で野鳥が被写体だけの存在ではなくなってきた。そして、ここでようやく野鳥の会に入会することになった。

 たいていの人は、登山が好きで山道で会う鳥の声や出会いからや、子供の頃から生きものが好きでと言う人達だった。私と鳥との係わりと言えば、小さいころに祖母の家のニワトリに餌をやったり、祖母と白色レグホンのヒヨコを買いに行った思い出や、また、家で飼っていた白文鳥のヒナの世話をして手乗りにしたことくらいしかなかった。いまだに種類がわからずカウントも出来ないし、とりあえず写真に撮って、家に帰って図鑑と見比べて、それでも見分けられないことが多いという情けなさ。
生まれ変わったら、足腰鍛えて登山もして・・・、などと思い描いているだけの進歩の無さ。ただ、野鳥の会に入って、環境のことや生物多様性の必要性など、あれこれと考えるようになったのが収穫なのかなと思う。

この先、どこに定住するか懸案だったけれど、どうやら滋賀県に骨を埋めることになりそう。(本当は琵琶湖に散骨してもらいたいが、琵琶湖は散骨禁止みたい。)
今までは、パソコン、カメラ、そして鳥見という順だったのが、これからは純粋に鳥を楽しもうと思う。ただ、環境が変わり、歩く練習も兼ねて近場の散歩からということになりそう。

そして、孫の親は反対するかもしれないが、少しづつ鳥への興味を刷り込んでいこうと企んでいる。



こちどり