梅雨の中休みで晴れ渡った6月の日曜日、例年通りの定例・下物探鳥会と午後からの定期総会が行われました。担当のMoriさんからの報告です。

 よく晴れて、暑い日になりました。波もなく穏やかな湖上には今日もブラックバス釣りのボートがいっぱい。岸壁の足元の湖中にはキラキラと輝く小魚(アユ?)の群れが、動物プランクトン?を盛んに食べながら移動していく様子が見えました。はるか向こうの湖岸の石積みの上を歩くササゴイをスコープで見てもらっていたら突然飛び立ち、まっすぐ我々の方へ向かって飛来、みんなでフワフワとした飛翔姿を見ることができました。田んぼにはたくさんのオタマジャクシが見られ、キジのペア、ケリ、カルガモ、ヒバリ、ムクドリなど。津田江湾には子連れのカイツブリファミリーを3家族確認できました。カンムリカイツブリは大分大きくなったけれどまだ綿毛の幼鳥のみ確認。親を呼ぶように鳴いていました。今年は湾の最奥部のハスの生育が悪いようです。繁茂しすぎて底質が悪化し根腐れしているのでしょうか。このような状態は初めて見ました。ハスは栽培品種が広がって増えすぎている状態なので、これを保護する必要は感じませんが、底質がどうなっているのか気になるところです。一方で、有害な外来種のオオバナミズキンバイがあちこちで黄色い花を咲かせていました。湖岸の林では枯れ木をつつくコゲラやこの季節定番のオオヨシキリなど楽しむことができました。参加者16名。

天気:晴れ 時間:8:35~12:00                     湖面に広がるハス

「出現鳥」

キジ、カルガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、ササゴイ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、ケリ、コチドリ、トビ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒバリ、ツバメ、コシアカツバメ、ヒヨドリ、メジロ、オオヨシキリ、セッカ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ 32種類 およびドバト

朝の集合と受付朝の集合、和気あいあいと出発です~湖岸へ

湖岸からの観察ですこの日は暑そうですね駐車場横の空き地にヒバリが

ヒルガオの花赤野井湾にて、カンムリカイツブリなど 探鳥会写真提供:Y.O.さん、こさぎさん

初夏の下物にて by こさぎさん

初夏の下物の鳥たち、スライドショー by Y.O.さん

★午後は1時から琵琶湖博物館の会議室で第10回定期総会を開催しました。

第1部:シンポジウム「水鳥調査の10年をふりかえって」

植田保護研究部長のコーディネートにより、森田から2005年から毎年1月に実施している水鳥調査の調査データに基づき、琵琶湖に14万羽前後、琵琶湖以外の水域に2万羽あまりの水鳥が確認されていること、その内訳をみると近年、オオバンが急激に増えてきたことなど、種類ごとに見られる数や分布の変化について特徴的なことを報告させていただきました。コメンテーターとしてお越しいただいた、龍谷大学の須川先生は、我々の水鳥調査の基本としてお手本にした湖岸距離表示を使ってデータを整理する方法を1989年に琵琶湖の水鳥調査ではじめられた方で、1970年代以降、我々が調査を始める以前の琵琶湖の水鳥調査の状況とデータを示してくださいました。もう一人コメンテータとしてお越し願った名城大学の橋本先生と須川先生が2007年に行われた琵琶湖全域の水鳥調査の結果は、私たちの調査結果と良く一致し、お互いの調査結果がかなり正しいものであることを確認することができたこともお話くださいました。橋本先生はオオバンの研究をされている立場から、琵琶湖でのオオバンの急増に伴って、陸上に上がって草をたべるなど摂餌生態に変化がみられるようになったこと、全国的には近年オオバンの数が増えている水域が琵琶湖の他にも認められていること。なかでも琵琶湖の5万羽という数は全国的にみても多いこと。海外では1990年代にオオバンの主要な越冬地であった中国での越冬数が大幅に減少していること、一方韓国では2000年代中ごろからオオバンの越冬数が増えていることなど、大変興味深い情報を教えてくださいました。琵琶湖博物館で鳥の研究をしておられる亀田様にもコメントをお願いし、我々の水鳥調査のデータが博物館での普及、教育の業務の中で活用されていることをお知らせいただいたほか、琵琶湖博物館の新しい基本構想の中に、新しい博物館の交流機能として地域の人々による活動を伝え、広める場づくりがあげられており、野鳥の会の活動の成果などもそういったところで活用する方法があるかも?というお話をしていただきました。須川先生からは琵琶湖がラムサール条約の登録湿地に指定されていながら、条約の趣旨が十分理解されず、活用されていないというお話がありました。

野鳥の会滋賀・保護研究部部長の進行にて野鳥の会滋賀・森田さん、水鳥調査の10年をふりかえって龍谷大学 須川恒先生

名城大学 橋本啓史先生琵琶湖博物館 亀田さん 写真提供:akasyoubin

第2部:総会議事

第1号議案 各部・事務局の総括、方針案に関する件、

第2号議案 会計決算・予算案に関する件、

第3号議案 2014年度役員人事に関する件について協議し、出席者の賛成多数によりすべての議案が承認されました。

総会参加者25名およびコメンテーター3名